魂の目的⑤~心をなくしたブリキの兵士~

魂の目的④のつづき(魂の目的④は少し変更しました)

 

 

彼の進言を受けた王様は、実はとても孤独な人でした。

きれいな王妃さま、可愛い子供がそばにいても

王様は幸せと感じたことがない人でした。

 

いえ、正確に言うと

幸せを感じることを自分に禁じているような人でした。

 

何故なら、王様は人知れず、

戦いによって家族や、家を失った国民の事を思い、

城に住んでいながら、気持ちが晴れる事がなかったのです。

 

そんな優しい王様は、

いつも自分の事を、

領土を広げた偉大な前国王と比べて、

国王として頼りなくて、

ふさわしくないと思い込み

自分の本心を誰にも言えずに 心を閉ざしていました。

 

そんな時、有能な側近からの勇気ある進言を受けたのです。

王様は、まるで悪い夢から覚めたような思いでした。

 

「私は国王の権限において

この長い不毛な戦いを終わらせることができたのだ!」

 

戦う事が嫌なのは、弱さではなく、優しさで

戦いを終わらせることこそ、勇気がいるのだという事に気付いたのです。

 

彼の国は戦いをやめ、平和を取り戻しました。

 

彼の魂の目的は達成しました。

 

おしまい。

 

 

全部読んで下さった方、ありがとうございました。

 

このお話しには、魔法使いが出てきますが、魔法使いが魔法をかけた。

という話ではありません。

 

人は時に強い正義感のために、本当の目的を見失うことがあります。

王様の自己卑下、劣等感は、物事の本質を見えなくしていました。

 

でもそれらは、最終目的にたどり着くまでのプロセスにすぎないのです。

 

兵士である、彼の流した涙と、王様の傷ついた心は、私達のものでもあります。

 

文責 マイヤ

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